文献紹介020519(Effect of Hydrocortisone Therapy Initiated 7 to 14 Days After Birth on Mortality or Bronchopulmonary Dysplasia Among Very Preterm Infants Receiving Mechanical Ventilation: A Randomized Clinical Trial. JAMA. 2019 Jan 29;321(4):354-363.)
JAMA.
2019 Jan 29;321(4):354-363.
Effect
of Hydrocortisone Therapy Initiated 7 to 14 Days After Birth on Mortality or
Bronchopulmonary Dysplasia Among Very Preterm Infants Receiving Mechanical Ventilation:
A Randomized Clinical Trial
重要性:生後1週以降に開始したデキサメサゾンは極早産児の死亡または気管支肺異形成症(bronchopulmonary dysplasia、BPD)を減少させるが、長期的な副作用を生じさせるかもしれない。ハイドロコルチゾンは代替薬としての使用が増えているが、その有効性と安全性を支持するエビデンスはほとんどない。
目的:生後7-14日に開始したハイドロコルチゾンの極早産児における死亡またはBPDに対する効果を評価する。
デザイン、設定、参加者:在胎期間30週未満かつ/または出生体重1250 g未満出生で最終2017年12月12日の退院までフォローアップを行った早産児を対象に、2011年11月15日から2016年12月23日までオランダとベルギーの新生児集中治療室19施設で二重盲検プラセボ比較ランダム化試験を行った。
介入:児は22日間のハイドロコルチゾン全身投与(総投与量、72.5 mg/kg)(n = 182)またはプラセボにランダムに割り付けされた(n = 190)。
主な評価項目:主要評価項目は修正36週時の死亡またはBPDの複合とした。修正36週時の死亡やBPDを含む29の副次評価項目が退院まで評価された。
結果:ランダム化された372人(平均在胎期間、26 weeks;男児55%)のうち、371人が臨床試験を終了させた;ハイドロコルチゾン群の1人の両親が同意を取り下げた。死亡またはBPDはハイドロコルチゾン群で181人中128人(70.7%)、プラセボ群で190人中140人(73.7%)発生した(調整リスク差、-3.6%[95% CI、-12.7%-5.4%];調整オッズ比、0.87[95% CI、0.54-1.38];P = .54)。29の副次的評価項目のうち、36週時の死亡(ハイドロコルチゾン群15.5%対プラセボ群23.7%;リスク差、-8.2%[95% CI、-16.2%--0.1%];オッズ比、0.59[95% CI、0.35-0.995];P = .048)を含む8つに有意差を認めた。BPD(ハイドロコルチゾン群55.2%対プラセボ群50.0%;リスク差、5.2%[95% CI、-4.9%-15.2%];オッズ比、1.24[95% CI、0.82-1.86];P = .31)を含む21の評価項目は有意差を示さなかった。インスリン治療を要する高血糖がプラセボ群(7.9%)よりハイドロコルチゾン群(18.2%)で多く報告された唯一の副作用だった。
結論:機械的人工換気された極早産児において、生後7-14日のハイドロコルチゾン投与はプラセボと比較して、修正36週時の死亡またはBPDの複合評価項目を改善させなかった。この結果は今回の適応でのハイドロコルチゾン使用を支持しない。
https://jamanetwork.com/journals/jama/fullarticle/2722773