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文献紹介021519(Quality Improvement Project to Decrease Delivery Room Intubations in Preterm Infants)

Pediatrics. 2019 Jan 2. [Epub ahead of print]

 

Quality Improvement Project to Decrease Delivery Room Intubations in Preterm Infants

 

背景と目的:分娩室での挿管(delivery room intubationDRI)を避けることは早産児の死亡または気管支肺異形成症(bronchopulmonary dysplasiaBPD)を減少させる。この質改善計画におけるわれわれの目的は、在胎期間29週以下出生の児において、顔マスク陽圧換気(face mask positive pressure ventilationFm-PPV)の改善によりDRI率を減少させることである。

方法:変更を推進させるために重要な要素は、蘇生記録の後方視的レビューにより同定した。小さい円形のマスクや呼気終末CO2検出器の使用、必要時の最大吸気圧増加、各挿管後の報告等、Fm-PPVを最適化させるための蘇生セットは、連続した計画-実行-学習-行動サイクルの中で実施された。RDI率は管理図を用いて追跡した。質改善前コホート(pre-quality improvement cohortpre-QIC)(20141-20159月)の蘇生法と予後をpost-QIC201510-201612月)と比較した。

結果:蘇生された児314人中、180人がpre-QIC134人がpost-QICに属した。出生前ステロイド投与率はpost-QICで高かった(54%88%)。Fm-PPV後に徐脈が改善する児はpost-QICで多かった(56%77%P = .02)。post-QICの児はDRI率が低く(58%37%P < .01)、機械的人工換気の必要性が低く(85%70%P < .01)、BPD26%13%P < .01)と重症未熟児網膜症率(14%5%P = .01)が低かった。DRIBPD、重症未熟児網膜症率は潜在的交絡因子の調整後も依然として低いままだった。

結論:蘇生セットの実施はDRI率を減少させ、早産児の予後を改善させた。

http://pediatrics.aappublications.org/content/143/2/e20180201