文献紹介031819(Genetic strain and sex differences in a hyperoxia-induced mouse model of varying severity of bronchopulmonary dysplasia)
Am J Pathol. 2019 Feb 19. [Epub ahead of print]
Genetic strain and sex differences in a hyperoxia-induced mouse model of varying severity of bronchopulmonary dysplasia
気管支肺異形成症(bronchopulmonary dysplasia、BPD)は酸素を必要とし、肺発達障害と血管形成調節障害に至る早産児によく生じる疾患である。疫学研究では、理由は不明だが、女児と比較して男児はBPDになりやすく、回復が遅れることが示されてきた。今回われわれは、2つの異なるマウスの系統:CD1(非近交系)とC57BL/6(近交系)を用いて、雄と雌で軽症・中等症・重症BPDを繰り返し生じさせた。CD1で体重が重い以外は、2つの系統間で肺胞発達に関しては、他に肉眼的な形態学的差はなかった。酸素暴露後の肺形態学に関して、雌は肺胞コード長の維持と気管支肺胞洗浄液中の肺胞蛋白漏出と炎症細胞の減少を伴い、傷害が少なかった。加えて、通常ローディングコントロールとして使用するハウスキーピング遺伝子が雌雄で異なる発現を示した。BPDマウスモデルでは、ゴナドトロピン放出ホルモンが雄に比較して雌で増加した。特異的なマイクロRNA(miR146とmiR34a)が性別で異なり発現した。重症BPDマウスモデルで、雄に対するmiR146投与は肺損傷を軽減させ、一方雌へのmiR-146阻害剤投与は肺傷害を増悪させた。
https://www.sciencedirect.com/science/article/pii/S0002944018306771?via%3Dihub