研究部門

埼玉医科大学総合医療センター小児科 COVID-19文献紹介050920

Matern Child Nutr. 2020. [Epub ahead of print]

 

Breastfeeding and coronavirus disease-2019: Ad interim indications of the Italian Society of Neonatology endorsed by the Union of European Neonatal & Perinatal Societies

 

最近のCOVID-19パンデミックは、公衆衛生と経済に対する重大な影響とともにイタリアに拡大した。妊婦と胎児に対するCOVID-19感染の影響に加え、大きな懸念は、①新生児予後への影響、②母子関係の適切な管理、③母体COVID-19感染と母乳哺育との両立性、に関するものである。COVID-19母体における母乳哺育の両立性に関する限られた科学的知見と健康管理機構からの入手可能な声明をレビューした後、イタリア新生児学会(Italian Society on NeonatologySIN)は、ヨーロッパ新生児周産期学会(Union of European Neonatal & Perinatal SocietiesUENPS)に承認された以下の適応を発行した。もしCOVID-19陽性確認またはCOVID-19検査中の母体が分娩時に無症状または微症状の場合は、母児同室は妥当であり、厳格な感染対策措置の元で直接授乳は推奨される。反対に、COVID-19感染母体が新生児ケアを行うには重症の場合、新生児は分離して管理し、母乳はCOVID-19の媒体ではないと信じられているため、低温殺菌の必要のない生の搾母乳を与えるだろう。さらに、①COVID-19パンデミック、②SARS-CoV-2の周産期感染、③新生児COVID-19症例の臨床的特徴、についての知見が得られたら、この指針は将来変更される可能性があることを、われわれは分かっている。


https://onlinelibrary.wiley.com/doi/full/10.1111/mcn.13010