埼玉医科大学総合医療センター小児科 文献紹介092620
J
Investig Med. 2020 Jul 19:jim-2020-001334. Online ahead of print.
Perinatal
quality improvement bundle to decrease hypothermia in extremely low birthweight
infants with birth weight less than 1000 g: single-center experience over 6
years
超低出生体重(extremely low birthweight、ELBW)児(出生体重<1000 g)の新生児集中治療室(neonatal intensive care unit、NICU)入院時の正常体温(36.5°C-37. 5°C)は、合併症罹患率や死亡率の減少、入院期間・入院費用の減少と関連する。われわれは、以下の重要な介入(①32週以下のすべての早産分娩のため、病院エンジニアスタッフにより24時間7日間、74°F(23.3℃)に温度設定された専用の分娩室(delivery room、DR)/手術室(operating room、OR)、②発熱マットレスの使用、③分娩前に熱量100%に設定し加温済みのラジアントウォーマー、④ウォーマーに新生児が置かれた後のサーボ制御モード、⑤プラスチックラップ・ヘッドキャップ・温かいタオルの使用)を含む多職種による周産期における質改善の新たな取り組みを利用して、ELBW児の低体温(<36.5°C)を減少させるための体温調節バンドルを作成した。ELBW児200人が、2014年1月1日から2019年12月31日に、われわれのNICUに入院した。低体温(<36.5°C)は児の2.5%で発生し、正常体温(36.5°C-37.5°C)は児の91%、高体温(>37.5°C)はELBW児の6.5%だった。われわれの児の中には、中等度低体温(32°C-36°C)の例は認めなかった。中等度低体温が6年間生じなかったことに加え、われわれの目標とした低体温率10%未満はここ2年以上ELBW児で達成できた。ELBWの低体温をなくすことは依然として難しく、チームの努力や継続した質改善の努力が必要である。
https://jim.bmj.com/content/early/2020/07/17/jim-2020-001334.long