研究部門

埼玉医科大学総合医療センター小児科 文献紹介121619

Arch Dis Child Fetal Neonatal Ed. 2019. [Epub ahead of print]

 

Postnatally acquired cytomegalovirus infection in extremely premature infants: how best to manage?

 

出生後のサイトメガロウイルス(postnatal cytomegaloviruspCMV)感染症はよくあるウイルス感染症であり、典型的には生後1か月以内に発生する。pCMVは出生前または出産前後に獲得したCMVの出生後の症状発現より、むしろ出生後のCMV獲得のことを言う。pCMVは正期産児では通常無症候性であるが、早産児(在胎期間<32週)や極低出生体重児(<1500 g)では症候性疾患となり、敗血症・肺炎・血小板減少・好中球減少・肝炎・腸炎、さらに時々死亡にも至る。pCMV疾患の未熟児の管理については不確かなことが多く、一部はこの疾患の自然経過への理解が進んでいないからである。このレビューでは、pCMVの現在の疫学と臨床医にCMV検査をすすめるべき臨床症状について示し、その状況を管理する方法についても概説する。