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文献紹介040819(Designing a better definition of bronchopulmonary dysplasia-3)

Pediatr Pulmonol. 2019 Mar 12. [Epub ahead of print]

 

Designing a better definition of bronchopulmonary dysplasia


興味深いことに、BPDなしの児はGAによって有意に異なる36wSFRを示した。このことにより、BPDの進行に影響を与えているだろう遺伝・環境因子に加え、短期的及び長期的に、これら早産児肺の未熟な発達段階それ自体が、呼吸機能に有意な影響を持っているという点が注目される。

他の研究者らによっても指摘されたように、3日で検出可能なSFRのような客観的基準を用いた呼吸器疾患パターンの認識により、われわれは、介入のタイミングが重要だとされるBPD予測因子が判定できるようなる。このことにより、もし大きな影響があるのなら、疾患の経過早期に使用される必要がある標的治療の可能性が生じるだろう。SFR評価のさらに魅力的な特徴は、常に新生児科医が肯定的に考える、非侵襲性である。もちろん、最終的な結論を出す前に、Nobileらが実施した研究は施設を加えてより大きいサンプルサイズで再現性を示し、新生児集中治療室およびそれ以降の新生児予後との相関を示す必要がある。

早期呼吸器疾患とSFRパターンはBPDの表現型を明確に描くには適切でないという事実は、さらなる客観的なバイオマーカーが必要であることを示唆する。気管吸引液を通して肺分画にアクセスし、バイオマーカーを検出するために『オミックス』法を用いることがこの探求の中で行う明らかな動きであることが示唆されてきた。これらの『オミックス』バイオマーカーの科学はいくつかの非常に興味深い初期データを生み出した一方で、選択された測定物の動態は多くが不明であり、妥当性確認のために多くの連続測定が必要になるだろう。この次の段階に入る時期となっている。


https://onlinelibrary.wiley.com/doi/full/10.1002/ppul.24305