研究部門

埼玉医科大学総合医療センター小児科 文献紹介040720

J Perinat Med. 2018 Dec 19;47(1):90-98.

 

Detection of cytomegalovirus in saliva from infants undergoing sepsis evaluation in the neonatal intensive care unit: the VIRIoN-C study

 

目的:新生児集中治療室(neonatal intensive care unitNICU)で遅発性敗血症と評価された児におけるサイトメガロウイルス(cytomegalovirusCMV)検出率について検討した。

方法:本研究は前向きコホート研究である。

結果:13か月の研究期間中、84人の児で116回敗血症の評価を行い、すべての敗血症の5%n=6)、3人(4%)の児(中央値:在胎期間28週、出生体重950 g)で唾液中CMV DNAが検出された。1人の児では敗血症の4回すべてで唾液中CMV DNAが検出された。2人の児は後天性CMV感染であり、1人の児ではCMV感染時期が不明だった。3人中2人がグラム陰性菌血症と尿路感染症(urinary tract infectionUTI)を併発し、2人は重症気管支肺異形成症(bronchopulmonary dysplasiaBPD)を発症、死亡例はなかった。

結論:児の4%、敗血症の5%で唾液中CMV DNAが検出された。持続した唾液中CMV DNAの検出は臨床疾患の要因確定を難しくさせる。


https://www.degruyter.com/view/journals/jpme/47/1/article-p90.xml