研究部門

埼玉医科大学総合医療センター小児科 COVID-19文献紹介042420

Front Med. 2020. [Epub ahead of print]

 

Clinical characteristics of 19 neonates born to mothers with COVID-19

 

本研究の目的は、SARS-CoV-2感染妊婦から出生した新生児の臨床的特徴を明らかにし、COVID-19の周産期予後についての知見を更新することである。2020131日から229日までに19人の新生児がTongji病院に入院した。母体はCOVID-19と臨床的に診断または検査で確認された。われわれは、母児のデータを前方視的に収集・解析した。19人の新生児が本研究に登録された。母体10人が咽頭スワブでのSARS-CoV-2 RT-PCR陽性によりCOVID-19と確認され、母体9人は臨床的にCOVID-19と診断された。隔離室で分娩が行われ、新生児は速やかに母体と分離し、最低14日間隔離した。胎児仮死はなかった。新生児の在胎期間は38.6 ± 1.5週で平均出生体重は3293 ± 425 gだった。すべての新生児の咽頭スワブ・尿・便はSARS-CoV-2 RT-PCR陰性だった。母乳および羊水のSARS-CoV-2 RT-PCRも陰性だった。どの新生児もCOVID-19の臨床的・放射線学的・血液学的・生化学的特徴を示さなかった。われわれの研究では、SARS-CoV-2垂直感染および妊娠後期の周産期合併症は認めなかった。分娩は隔離して行うべきであり、新生児は感染母体・介護者から分離すべきである。


https://link.springer.com/article/10.1007/s11684-020-0772-y