研究部門

埼玉医科大学総合医療センター小児科 COVID-19文献紹介050220

Am J Perinatol. 2020. [Epub ahead of print]

 

Neonatal Resuscitation and Postresuscitation Care of Infants Born to Mothers with Suspected or Confirmed SARS-CoV-2 Infection

 

重症急性呼吸器症候群-コロナウイルス2severe acute respiratory syndrome-coronavirus 2SARS-CoV-2)による新型コロナウイルス疾患2019novel coronavirus disease of 2019COVID-19)の1例目は201911月に報告された。COVID-19の世界的なパンデミックへの急速な拡大は深刻な医療・社会・経済の結果をもたらした。妊婦と新生児は脆弱な集団の代表である。しかし、この新型ウイルスの胎児・新生児に対する正確な影響については不確かなままである。COVID-19感染妊婦の分娩中・分娩後における医療従事者と新たに出生した新生児に対する適切な防御が必須である。入手可能な資源・急増の度合い・感染の潜在的リスクに基づく最適な方法に関して専門家組織内でも意見の対立がある。この論文では、周産期管理のための両親との意思決定共有・新生児蘇生・廃棄物処理・栄養・退院後ケアを含む3種類の現在最適とされる標準法等、COVID-19感染妊婦から出生する新生児の蘇生前・蘇生中・蘇生後に取られるべき注意とステップについての概要をまとめる。入手可能な資源の程度もまたこれらのガイドラインの適応を左右するかもしれない。SARS-CoV-2の垂直および水平感染のリスクと胎児・新生児予後への影響を評価するには、より多くのエビデンスと研究が必要である。・垂直感染のリスクは不明である;家族/医療従事者から新生児への感染は考えられる。。・医療従事者のための最適な個人用保護具(空気予防策vs飛沫/接触予防策)は感染回避のために重要である。。・両親は、母子同室・早期母児接触・母乳栄養の選択についての意思決定共有に関与すべきである。。


https://www.thieme-connect.com/products/ejournals/abstract/10.1055/s-0040-1709688