今月の医局会の抄読会は1年目研修医の2人でした。
飯塚康太先生が読んだのはNew England Journal of Medicineに掲載された、小児の胃腸炎に対するプロバイオティクス(いわゆる整腸薬、この論文ではラクトバチルス製剤)の効果をみるものでした。結果は効果がないというものでしたが、対象や改善の定義などを細かくみると、私たちの日常診療を変える必要は当面ないように思いました。
渕上裕司先生が読んだのはPediatricsに掲載された、気管切開をしている児がインフルエンザで入院した時に抗インフルエンザ薬を早期に投与する効果について検討したものでした。結果は有効であるというもので、日本では基礎疾患のない児でも抗インフルエンザ薬を早期に投与することが一般的ですので、医療体制の違いはありますが、アメリカでも医療的ケア児がトピックになることを感じました。
2人の研修医の先生の今後に期待したいと思います。
文責 森脇浩一